キッチンカー営業許可申請時の注意点

給排水タンクの容量

キッチンカーの営業許可に影響を与えるのは、給排水タンクの容量です。異なる容量の給排水タンクにより、提供できるメニューが変わります。

必要な給排水タンクの容量は40L、80L、200Lの3つに分かれており、それぞれの容量に応じて可能な調理工程が異なります。

・給排水タンク容量40Lのキッチンカー

40Lの給排水タンクを持つキッチンカーでは、簡易な調理工程のみが可能です(焼く、揚げる、蒸すなど)。具体的なメニューとしては、フライドポテト、唐揚げ、中華まん、かき氷などが挙げられます。これらの料理は市販品や一次加工所で調製された材料を使用し、中では比較的単純な調理プロセスになります。

・給排水タンク容量80Lのキッチンカー

80Lの給排水タンクを持つキッチンカーでは、大量の水を必要としない2工程までの簡易な調理が可能です。クレープやタピオカドリンクなどがその例です。クレープの場合、加熱済みの食品を調理するプロセスになります。また、フルーツ缶のトッピングなどもこの範疇に含まれます。

・給排水タンク容量200Lのキッチンカー 200Lの給排水タンクを持つキッチンカーでは、大量の水を必要とする調理や、複数の工程から成る調理が可能です。刺身や生野菜、現地でホイップした生クリームなどの提供が可能です。また、放冷工程のある弁当の調製も行えます。複数の品目を扱い、使い捨てではない通常の食器を使用することも可能です

出店地域にごとに許可の取得が必要なため注意

キッチンカー営業には、各地域での営業許可が必要です。都道府県ごとに異なる営業許可を取得し、例えば関東地域では東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県で県内一円の営業許可が可能です。しかし、関西地域では大阪府では府内一円、兵庫県や京都府では中核市ごとに営業許可が異なります。出店前に適切な営業許可を確認し取得する必要があります。

仕込み場所について

キッチンカーの車内では基本的な調理や加熱・盛り付けが可能ですが、仕込み作業は営業許可を得た別の場所で行います。仕込み場所はシェアサービスのキッチンを利用するか、知り合いの飲食店の厨房を営業時間外に借りることが一般的でした。ただし、給排水容量が200Lのキッチンカーでは車内での仕込みが可能ですが、保健所の規制により一部の行為は制限される可能性があります。仕込み場所を持たない場合は、冷凍食材やカット済み野菜、缶詰を使用して仕込み作業を省くこともできます。特にスイーツ系では既製品の冷凍ホイップなどを使用して簡便に提供することができます。

営業許可申請には代行業者がおすすめです

初めてのキッチンカー開業をお考えの方にお勧めするのは、保健所の許可に精通した移動販売車の製作会社や行政書士に依頼することです。彼らには保健所の許可申請まで含めたサポートが期待できます。

保健所は食中毒のリスクを最小限に抑えるため、飲食業やキッチンカーに対して厳格な審査を行います。その結果、初めてのキッチンカーオーナーにとっては保健所の営業許可がなかなか取得できないという課題が生じることがあります。一方で、キッチンカーを開業する際に保健所の立場から、食中毒防止の営業方針やキッチンカーの設備について具体的に説明できる経験者がいれば、保健所も営業許可を出しやすくなるでしょう。

初めてのキッチンカー経営者が保健所の許可申請を行う場合、素人が0からの質問になることが多く、保健所の担当者は丁寧な教育が必要です。しかし、経験者が登場すると最低限のチェックで済むことが予想されます。

初めてのキッチンカー開業者には、行政書士と提携し、保健所の許可申請を代行するサービスがあります。ご興味がありましたら、お気軽にご連絡ください。

手続きの流れは以下の通りです。

保健所への事前相談

商材、出店場所、キッチンカーの設計図を元に、保健所の担当者と打ち合わせを行う。

申請書類の記入と提出

申請書類に必要事項を記入し、保健所に提出する。記入方法が不明な場合は保健所の担当者に確認する。

キッチンカーの入手後、施設検査の日程調整

キッチンカーを入手した後、保健所と施設検査の日程を調整する。

キッチンカーの保健所持ち込みと施設検査

キッチンカーを保健所に持ち込み、施設検査を実施する。指摘事項があれば改善し、後日再検査を行う。

許可証の交付

施設検査が合格したら、保健所から許可証が交付される。

手続きにおいては、事前相談の段階で保健所の担当者と十分な話し合いが重要です。保健所のホームページにて資料がダウンロードできる場合がありますので、事前に入手して調査することもお勧めです。考えすぎてが止まってしまうのは避けつつも、保健所との十分な打ち合わせは申請を通すためには大切な仕事です。

まとめ

キッチンカーの開業申請には非常に煩雑な工程が多いため、代行業者に依頼することがおすすめです。

また集客のためのツール作成・マーケティング戦略も然り。専門の業者に依頼して儲かる仕組みを作りましょう。